麻布獣医学園は、令和7年(2025年)に創立135周年を迎えます。本学園が明治23年(1890年)に創立されて以来、獣医学にはじまり、畜産学、動物応用科学、生命科学及び環境科学分野の教育研究に取組み、さらに、昭和36(1961)年には学園創立70周年の記念事業として、渕野辺高等学校(現 麻布大学附属高等学校)を創設し、多くの優秀な人材を輩出するとともに、社会に貢献する歴史を築くことができたのも、ひとえに皆様のご理解とご協力の賜物と心より感謝申し上げます。
本学園では、平成16年(2004年)以降、学園の目指す方向とその実現のための取組みの計画を中期目標・中期計画として定めています。令和3年(2021年)には、学園創立135周年を迎える上での学園をめぐる諸課題、取り組むべき事項を整理し、第4期となる5か年の中期目標・中期計画を策定しております。この目標・計画では、学生・生徒の成長を第一に考え、「学理の討究と誠実なる実践」とされる建学の精神の下、教育理念として、大学では「人と動物と環境の共生を探求する『地球共生系』の実現」を、高等学校では「夢を語り、学問を追求・実践し、誠実なる校風の下、平和社会に貢献する」ことを掲げております。
学園の課題として、少子化が進む中での将来を見越した財政基盤の確立、SDGs、Society5.0等の社会環境への対応、新型コロナウイルス感染症にも対応したICTを活用した新たな教育への発展等、社会の状況に合わせた様々な対応が必要となっております。
キャンパス環境については、動物飼育エリアにおいて、令和2年(2020年)新厩舎を竣工しており、現在では新牛舎の建築に着手し、今後は羊舎、隔離施設、堆肥舎・周辺整備に取り組むことになっております。さらに、キャンパスマスタープランに則って附属動物病院の改修工事が予定通り進められており、 診療体制の見直しも進められて、「臨床の麻布」の象徴でもあるべき附属動物病院の体制強化も図っていくこととしています。
私立大学・高等学校を取り巻く環境は、急速な少子化の進展により大学、高等学校間の競争が激しさを増しており、これまで培われてきた教育研究資源を最大限生かした学部学科改組、大学、附属高等学校の施設の改修、建設等により教育体制、教育環境の整備を着実に進め、選ばれる大学、高等学校であり続けていく必要があります。本学園がますます発展し、さらにその先の創立150周年においても、大学、高等学校の存在意義・価値が社会から高く評価されるよう、「時代を切り拓くフロントランナーの育成・時代に即した『実学の麻布』の達成」を学園のビジョンとして掲げ、教職員一丸となって取り組んでまいります。本学の教育・研究の取り組みに対し、引き続きご支援とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
麻布獣医学園 理事長 柏崎 直巳 麻布大学 学長 浅利 昌男 麻布大学附属高等学校 校長 飯田 敦往
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