生命・環境科学部 環境科学科
平田 強 教授
水環境の微生物汚染、原虫、ウイルス、消毒、廃水処理

河川水のサンプリング。分析の対象となる水試料は自ら採取。過去にはベトナムまで採水にも。
ヒトと家畜に感染する微生物を対象とした調査は、糞便や血液、市販の肉製品も対象として検査。
わずか0.005mmサイズの原虫類等は特殊な薬品で染色した後、顕微鏡で形態を観察。
クリプトスポリジウムという極めて小さな原虫やノロウイルスなどの病気を引き起こす微生物によって飲み水の水源となる水環境が汚染されており、飲み水を介して大規模な集団感染が発生しかねない状況にあります。事実、米国では1993年に40万人以上の人が水道を介してクリプトスポリジウムに感染するという大規模な集団感染事故が発生しており、わが国でも1996年に埼玉県で約9千人のクリプトスポリジウム感染者を出す事故が発生しています。また、ノロウイルスによる食中毒やアデノウイルスによるプール熱の流行など、ウイルスが引き起こす集団感染も重要視されてきています。水環境学研究室では水環境を汚染するこれら病原微生物を研究対象とし、水環境と飲み水の安全を確保するために以下の研究に精力的に取り組んでいます。
河川水、水道水、下水中における微生物の存在量に関する研究
クリプトスポリジウムなどの原虫類、ノロウイルス、E型肝炎ウイルスなどのウイルス類の河川水や下水、畜産廃水中における濃度レベルを定期的に調べています。
消毒方法に関する研究
塩素、オゾン、紫外線、放射線などの消毒剤や消毒線の量と微生物を消毒する力との関係や、消毒に影響を及ぼすさまざまな要因について調べています。現在はクリプトスポリジウムに対して強い消毒効果を発揮する紫外線に関する研究を進めています。
廃水処理による原虫類やウイルス類の除去に関する研究
廃水処理によって、原虫類やウイルス類がどれくらい除去されるか定期的に調べています。

ガン細胞を使った感染試験。緑の粒子はヒトガン細胞に侵入して増殖したクリプトスポリジウム。
ヒトや家畜に感染する可能性がある微生物を取り扱う場合、クリーンベンチで作業します。
学生と教員が一丸となって研究に取り組んでいます。ぜひ研究室に見学に来てください。
生命・環境科学部棟 4階
(2009年度現在)
鈴木 祐吏
神村 悠介(2006年度卒業)

