麻布大学特別展示 「草原の国の動物たち:モンゴル」展

ご挨拶

 麻布大学では、この度、モンゴル国立自然史博物館及び東京大学綜合研究博物館のご協力を得て、小規模ながらも本邦初となるモンゴルの動物たちを紹介する展示を開催する運びとなりました。この展示開催に至る経緯ですが、本学獣医学部動物応用科学科の高槻教授が2002年以来、モンゴルにおいて地元の研究者と協力し、モンゴルの野生動物の生態学的調査を進めていたのが縁で、2008年7月に本学は、モンゴル国立自然史博物館をはじめ、モンゴル科学アカデミー、モンゴル国立大学並びにフスタイ国立公園との間で学術交流協定を締結いたし、この協定書調印のため、昨年7月にモンゴルを訪問した際、自然史博物館では高槻教授らによるモンゴルでの調査研究成果の一部が展示され広く市民に公開されていて、好評を得ているのを目のあたりにいたしました。その時、日本でもこのような展示ができないものかと考え、希望を同博物館のゾーリグバータル館長に伝えたところ二つ返事で快く内諾を頂き、1年余りをかけて準備を進めこの度の展示開催に至った次第です。
 また、今回の展示が実現いたしました過程には、先達の地道な交流活動があればこそと、感謝いたしております。2002年からの高槻教授の活動は言うに及ばず、それ以前では、本学の元教授である田名部雄一先生が、モンゴル科学アカデミー生物学研究所のジャンチフ所長や同アカデミーの遺伝学研究所と交流されていて、麻布大学の名前はこれらの研究所では周知のものでありました。このように先達が蒔いてくださった交流の種が、この度の展示と言う芽を出したものと考えております。この小さな芽を大事に育てやがて大きな実となることを願い、より一層交流の進展に努める所存です。
 一方、ご来場の皆様方には動物の頭骨を主体とした展示ではありますが、広いモンゴルの草原をこれらの動物が疾走する姿を想像していただき、ひいては草原とゲルの国、モンゴルに思いを馳せて頂ければ幸いです。

平成21年10月29日 麻布大学 理事長・学長 政岡俊夫

草原の国の動物たち:モンゴル

 日本人にとってモンゴルは長いあいだ遙かな国であった。特に社会主義時代には情報がほとんどなく、謎に満ちていた。 しかし最近になって門戸が開放され、その自然についてもしだいに実態が明らかにされつつある。 麻布大学の高槻教授(野生動物学研究室)は2002年からモウコガゼルをはじめとするモンゴルの野生動物の生態学的研究をおこなってきた。 2008年にはその成果をモンゴル国立自然史博物館において展示し、モンゴル市民に紹介した。麻布大学は2008年に同博物館と学術交流協定を締結し、その活動の一環として本展示を実施することとなった。この展示は大学祭活動の一部でもあるので、これを機会に多くの人がモンゴルの動物に関心をもっていただければ幸いである。

草原を走るタヒ
草原を走るタヒ(モウコノウマ)

展示

 1階展示コーナーではモンゴルの広大な景色をバックに多数の哺乳類の頭骨標本などを展示しています。このなかにはワシントン条約に登録されているタヒ(モウコノウマ)、ユキヒョウなども含まれています。中でもアカシカの巨大な枝角は印象的です。このほか家畜類も展示しています。

1階展示コーナー

 2階にはアルガリ(野生ヒツジ,左)とアイベックス(野生ヤギ,右)の巨大な角をつけた頭骨を展示しています。このような動物を眺めていると、いかなる進化によってこのような動物が生まれてきたのかと驚かずにはいられません。とくにアルガリの量感のある角は見物です。2階ではこのほか研究の内容を放映しています。

2階展示コーナー

展示標本(一部、縮尺不同)

 展示ではモンゴル自然史博物館収蔵のタヒ(モウコノウマ)、アルガリ、ユキヒョウなど貴重な標本のほか高槻教授が収集した標本が展示されます。

展示標本(一部)

会場:麻布大学獣医学部棟1,2階
期間:2009年10月29日から12月25日まで