動物の手と足 展
「動物の手と足」展に寄せて
麻布大学は約120年に及ぶ獣医学や動物学に関する伝統があり、多くの研究成果をもって、いわゆる学会への貢献と同時に実践的な産業へも多大の貢献をしてきました。これに加えて学生や社会人への教育的な貢献もまた大学の果たすべき重要な役割です。展示はそのひとつとして位置づけられますが、これまで本学は大学祭に標本室を開示する程度でありました。
しかし、2007年に獣医学部棟が落成し展示コーナーができたのを機に、これを有効的に活用して、これまで「馬を治す道具たち」展、「草原の国の動物:モンゴル」展及び「ロードキル」展を行なってきました。これらの展示は一様に好評を得ており、今後もこのコーナーを利用しての学術的な展示を継続したいと考えています。また、獣医学・動物学を広くとらえれば、研究上の器具、文献資料、教材、馬具に代表されるような産業機器や生活用品などさまざまな資材があり、これらも展示する価値があります。一方、現在、本学には狭義の動物標本が多数収蔵されており、これらの展示も価値あるものと考えております。
今回は獣医学科の宇根准教授と動物応用科学科の高槻成紀教授により、哺乳類の骨標本から四肢の機能に着目した展示を企画していただきました。これだけをみても、哺乳類の進化のすばらしさに驚かずにはいられません。動物の形態の展示に皆様の知的好奇心が刺激されることを期待致しております。
麻布大学学長 政岡俊夫