麻布大学

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平成27年度

平成27年度 - 卒業式における学長式辞

本日、ここに多くのご来賓のご臨席をいただき、平成27年度麻布大学獣医学部、生命・環境科学部と、大学院獣医学研究科と環境保健学研究科の学位記授与式を挙行できますことは、誠に喜びに堪えません。ただ今、学位記を授与されたみなさん、本当におめでとうございます。また、ご両親を始め、ご家族の皆様にも心からお祝いを申し上げます。今日の良き日を迎えられたのは、皆さん自身の努力の結果である事はもちろんですが、これまで皆さんを励まし支えてこられたご家族を始め、指導いただいた先生方、先輩、同期生、後輩など多くの周囲の人々の助力があったことを今一度思い、感謝の気持ちを忘れないで下さい。

さて、本日、学部では、527人、大学院では、36人の皆さんが麻布大学を卒業されます。今は式に臨み、これまでの大学、あるいは大学院での、いろいろな事を思い出されていることと思います。講義や実習、そして実験のこと、試験のこと、研究発表のこと、部活動やサークルのこと、そして友人と過ごした日々、今日までの出来事は、全て大切な皆さんの思い出となり、経験であります。これらの事は、これからの人生の大いなる糧になることと思います。皆さんの胸中には、そのような思いの中、今、学生生活が終わろうとする感激と寂しさ、また4月からの新生活に対する期待や不安に満ちている事と思います。

皆さんは、大学の教室では、『学理討究と誠実なる実践』という建学の精神のもと、人と動物との共存を学び、人と自然環境との調和の途を学んで来ました。我々教員は、この分野の専門職を育成するという考えのもと、みなさんが卒業後に実社会へ出ても、それぞれの分野で活躍できるよう、『学術の研鑽や技術の習得』に、指導を惜しまず、成長を手助けし、みなさんは本学で専門的な素養を培ってきました。

また、大学での生活においては、皆さんは人生の中で最も活力に満ちた年代を過ごされて来ました。研究室での活動を始め、サークル活動や友との交流、親元から離れて一人で生活が始まった人は、これらの事も、もう一つの学びとなりました。そこでは、自立する事、自分とは異なる考えや存在を知り、それらも受容する事を知り、皆さん自身も変わったと思います。皆さんはこれらの経験で入学前より、はるかに逞しくなり、『人間力』をつけたと思っています。

さて、これからの実社会では、皆さんは本学で培った専門的な素養や人間力を持って、社会に貢献して頂きたいと思います。社会では、人、動物、環境の分野で解決すべき難題が山積しています。そしてこれらに向かう意欲的な若い力を求めています。皆さんには、こうした社会の要請をしっかりと受け止め、真正面から挑戦し、様々な分野で社会の一隅を照らす人材になって頂くことを願っています。 覚えておいてください。こうして、今まで本学を巣立った多くのOB、OGが、今まさに社会で活躍中であります。卒業生の各界での活躍は本学のかけがえのない誇りです。皆さんも、彼らに続いて、自分を信じ、思う存分力を発揮していただきたいと思います。

卒業の機会に、皆さんにはひとつお話ししたいと思います。皆さんの学ばれたこの麻布大学は、古い歴史と伝統があることは知っていると思います。明治、大正、昭和、平成と続き今年は創立126年目を歩んでいるところです。その間 、先の大戦で、麻布大学は、校地、建物そして機材の全てを失ったのですが、【校舎は焼けても教育は残る】との、同窓生の言葉のとおり、学校は現在の地に復活し、今の発展した姿になっています。これは、戦後の貧しさの中でも、教育を一度も中断せず、その明かりを灯し続けてきたからです。それは皆さんのこれからの生き方にも通じるところがあります。

この例のように、皆さんは、実社会においても、意欲を持って 自分の学びを 続けて頂きたいと思います。中国の古典『論語』の中に【学びて厭わず】と言う言葉があります。学んでも 学んでも嫌にならないという意味ですが、私は自分流に、常に学ぶことを忘れずに と解釈しています。何か新しいことを考える時や、新しい事に挑戦しようと思う時など、この言葉を噛みしめます。この学ぶという行為は、単に専門的に勉強をすることばかりではなく、他の分野の文化に触れる、人の話を聞く、人の良い行いを模範とする など 何でも良いと思います。私がここでこの言葉を例示したのは、つまり、学び続けることで自分を磨き、高めることができるという先人の教えを紹介し、こうしたことは、これから皆さんが実社会で遭遇するのであろう『教科書にない多くの例外や試練』を乗り越える『武器』になり、また、豊かな人生を送る『杖』になるであろうということをお伝えしたかったからです。さあ、これからが始まりです。『意思あるところに道あり』です。意欲を持って学び続けてください。

最後になりましたが、ご父母の皆様、ご子女のご卒業、まことにおめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。在学中は、何かと本学へのご理解とご協力を賜りまして、誠に有り難うございました。高い席から失礼を致しますが、教職員を代表して御礼を申し上げます。

新しい旅立ちをされる卒業生の皆さんに、あらためて心からお祝いを申し上げると共に、今後のご活躍と末永いご多幸をお祈りして、私からの式辞といたします。

平成28年3月15日 本学 麻布獣医学園アリーナにて