○麻布大学高大接続教育プログラム規程

令和5年3月27日

規程

(趣旨)

第1条 この規程は、麻布大学(以下「本学」という。)動物共生科学ジェネラリスト育成プログラムに関する規程第3条第2項に基づき、本学と高大連携事業又は高大接続事業に関する協定を締結した高等学校等(以下「高等学校等」という。)との円滑な接続のために実施する、本学高大接続教育プログラム(以下「高大接続教育プログラム」という。)に関し、必要な事項を定める。

(目的)

第2条 高大接続教育プログラムは、高等学校等に在籍する生徒に大学教育を受ける機会を提供し、大学教育及び本学に対する理解を深めさせるとともに、生徒自らの進路決定への意識的な取組みの促進並びに高等学校等の教育の一層の向上を図ることを目的とする。

(高大接続教育プログラムの構成)

第3条 高大接続教育プログラムは、本学が開講する高大接続授業科目(以下「出る杭授業科目」という。)及び「いのちと共生の研究プログラム(以下「研究プログラム」という。)から構成する。

2 出る杭授業科目及び研究プログラムの内容は、別表に定めるとおりとする。

(高大接続教育プログラムの履修資格等)

第4条 出る杭授業科目を履修及び研究プログラムを受講することができる者は、高等学校等の1~3年に在籍する生徒(以下「生徒」という。)とする。

(高大接続教育プログラムの履修手続等)

第5条 出る杭授業を履修及び研究プログラムの受講を希望する生徒は、在籍する高等学校等の長(以下「高等学校長等」という。)を通じて、別記様式により学長に願い出るものとする。

2 学長は、前項の定めにより生徒から願い出があったときには、本学科目等履修生規則に基づいて、当該学部教授会の意見を聴いて、本学特別学生(以下「特別学生」という。)として受入れを決定する。

3 学長は、前項により特別学生の受入れを決定したときは、高等学校長等及び当該生徒に通知するものとする。

(授業料等)

第6条 特別学生の検定料、入学料及び授業料は、本学科目等履修生規則に定めにかかわらず徴収しない。

2 教材費等、高大接続教育プログラムの履修に要する実費は、特別学生が負担するものとする。

(評価)

第7条 特別学生の学修の成果に対し、評価を行う。

2 評価方法は、本学学則、本学各学部規則に定める方法を準用するほか、必要に応じて、学長が別に定める方法でもって評価する。

3 学長は、前項の評価結果を高等学校長等に通知する。

(単位の認定)

第8条 前条第1項の規定により合格と認められた特別学生が本学に入学した場合、学長は、本学学則第31条第2項の規定により、履修した当該授業科目等を、当該学部教授会の意見を聴いて、本学における授業科目の履修により修得したものとみなし、単位を与えることができる。

(修了要件)

第9条 出る杭授業又は研究プログラムの単一プログラムを、前項の規定に基づく単位認定をもって、このプログラムの修了要件とする。

(修了認定)

第10条 このプログラムの修了認定は、動物共生科学ジェネラリスト育成プログラム事業推進委員会(以下「事業推進委員会」という。)の意見を聴いて学長が行う。

(修了証の交付)

第11条 第9条に規定する修了要件を満たし、前条に規定する修了認定を受けた生徒に対して、修了証を交付する。

2 前項の修了証に関する事項は、別に定める。

(運営組織)

第12条 このプログラム運営及び改善に資するための取組は、大学教育推進機構長(以下「機構長」という。)が、事業推進委員会の協力を得て行う。

2 機構長は、このプログラムを円滑かつ効果的に実施できるよう、本学各学部各学科及び各研究科各専攻における組織間の有機的な連携を図りながら推進していくものとする。

3 このプログラムに関する自己点検・評価は、教務委員会及び教育研究会議が行う。

(事務)

第13条 高大接続教育プログラムに関する事務は、総務部渉外課及び教務部入試広報課の協力を得て、教務部教務課が行う。

(雑則)

第14条 この規程に定めるもののほか、高大接続教育プログラムに関し必要な事項は、学長が別に定める。

(改廃)

第15条 この規程の改廃は、事業推進委員会、教務委員会及び教育研究会議の意見を聴いて、学長が行う。

この規程は、令和5年3月27日に制定し、令和4年4月1日から適用する。

別表(第3条関係)

高大接続授業科目(出る杭授業科目)

○全学共通開講科目


科目名

授業形式

前期・後期/曜日/時間/単位

概要

本学対象学生

1

地球共生論

対面

後期/火/

16:00~17:50

2単位

我々は科学技術の発展に伴う開発を進め、地球規模の環境変化を生み出し続けている。その地球環境は人を含む生物群集を今ある生態系の上で、どこまで支え、共生していくことができるのか? この共生を成立させるために、本学で学ぶ「獣医学」「動物応用科学」「臨床検査学」「食品生命科学」「環境科学」はどのように貢献できるのか? 「地球共生系」という共通のキーワードのもと、これらの関係について学ぶ。

食品生命科学科1年次

後期/金/

16:00~17:50

2単位

動物応用科学科1年次

環境科学科1年次

○獣医学部開講科目


科目名

授業形式

前期・後期/曜日/時間/単位

概要

本学対象学生

1

動物応用科学概論

対面

前期/月/

11:00~12:50

2単位

動物応用科学とは、動物に関わる生命科学を基盤として、人と動物のよりよき関係、共生を目指し、遺伝子・細胞レベルから個体、生態系レベルに至る動物の諸機能を、人類福祉のために安全かつ効果的に応用する科学である。学科教員と一部獣医学科教員により、動物応用科学の概要とこの分野における研究の現状・展開について開講する。

動物応用科学科1年次

2

動物人間共生論

前期/月/

14:00~14:50

1単位

人類と動物のかかわりは、ホモサピエンスの誕生のはるか昔に始まる。ホモサピエンスが誕生した20万年前の狩猟採取時代は、天敵と獲物という狩猟のみの関係であったが、次第にその関係性は複雑化する。4―5万年前から共に歩み始めたイヌをはじめ、ヒツジやヤギ、ウシ、ネコが1万年前から家畜化され、生活環境の共有が始まった。その後も様々な形態を取りながら、ヒトは哺乳類以外の動物にも関わり合いを広げ、そして関わりを持ち続けている。これまでの動物の利用に始まり、どのような遷移を経て、現代社会のようなかかわり方になったのか、を振り返りつつ、その多様性を学ぶ。それを基に、これからの未来のヒトと動物の共生はどのような方向に進むかを洞察を行う能力を身に着ける。

動物応用科学科1年次

3

化学入門

前期/金/

16:00~17:50

2単位

化学入門では、化学を中学高校のレベルにさかのぼって学習することで、必修化学の理解をスムーズにする。また、多くの演習問題を解くことで、学習したことが確実に身につくようにする。

動物応用科学科1年次

4

食品科学

後期/水/

16:00~17:50

2単位

食品のうち動物応用科学において最も重要な動物性食品(肉、乳、卵)を講義対象とし、その構成成分や物理化学的な特性に関する基礎知識を身につける。牛乳加工では重要な殺菌法と発酵概念、そして原料自身のもつ機能性や発酵に用いた細菌の効果について学ぶ。食肉の項目では、生体から食肉になる過程や食肉のもつ機能性などについて学習し、ハム・ベーコン・ソーセージの基本的な加工法も学ぶ。

動物応用科学科2年次

○生命・環境科学部開講科目


科目名

授業形式

前期・後期/曜日/時間/単位

概要

本学対象学生

1

食品学

対面

前期/木/

11:00~12:50

2単位

食品には、栄養面での機能(一次機能)、嗜好面での機能(二次機能)、病気のリスクを低減する機能(三次機能)がある。健康な食生活を送るためには、私たちの食事を構成する「食品」の機能について知る必要がある。当科目では、食品に含まれる成分の種類と構造、働き等について学び、食生活と健康との関連性について理解を深める。

食品生命科学科2年次

2

生化学

前期/金/

11:00~12:50

2単位

生命現象を化学の用語で学ぶ。生物を構成する物質について学習し、また生命活動を担う生体内化学反応(代謝)について理解する。

食品生命科学科2年次

3

食物アレルギー論

前期/木/

9:00~10:50

2単位

我々は多種多様な食品に囲まれて生活しているが、それらの中にはアレルギーを引き起こすものも存在する。本講義では、食物アレルギーの原因物質・発生機序・症状・予防法と、具体的な食品に含まれるアレルギーの特徴について理解する。

本科目は、対面方式で実施します。

食品生命科学科3年次

4

食品生化学

後期/月/

11:00~12:50

2単位

食品は多種多様な成分を含む複合系であり、生体はその食品を摂取することで生命活動を維持している。本講義では日常的に食品から摂取している食品成分に関して代謝や生体への作用、毒性、機能性などについて、生化学的、食品科学的、栄養学的な観点から解説する。

食品生命科学科2年次

5

地球環境科学

前期/月/

11:00~12:50

2単位

地球環境を構成する大気圏、水圏、地圏、生物圏のそれぞれについて、その成り立ちや物質循環など広く俯瞰的に概観する。また、人間活動によりどのような環境問題が生じているかについて論じる。さらに、国際的な観点から、環境問題により生じる経済格差や紛争、外交問題、環境保全に向けての国連やNPO法人の取り組み、環境教育の実例などについて講義する。

本科目は、複数の教員が、それぞれの専門分野を担当して講義を行います。

環境科学科1年次

6

SDGsと未来共生科学

前期/月/

14:00~15:50

2単位

SDGs(持続可能な開発目標)は国連が採択した「私たちの世界を変革する 持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中核となる2016年から2030年までの国際目標である。本講義ではSDGsを活用して環境・経済・社会が相互に関係する複雑な課題を認識する手法を学ぶとともに、将来に生じうる課題にも対応する未来共生科学を構想する。

環境科学科1年次

7

社会学概論

前期/金/

14:00~15:50

2単位

社会学的な視点の構築を目指して、社会学の基礎路理論について説明を行う。個別の社会学者の理論を体系的に学ぶというよりも、現代をとらえる視点としての社会学を中心として展開する。

環境科学科1年次

8

社会学概論

前期/金/

14:00~15:50

2単位

社会学的な視点の構築を目指して、社会学の基礎路理論について説明を行う。個別の社会学者の理論を体系的に学ぶというよりも、現代をとらえる視点としての社会学を中心として展開する。

環境科学科1年次

9

フィールドワーク入門

後期/水/

14:00~15:50

2単位

野外での活動には危険が伴う。非日常下での準備・知識不足によって重大事故が起こる場合もある。安全なフィールドワークのためには、様々なシーンにおける危険性を理解し、怪我やトラブルを未然に防ぐ意識付けや、有事の際における適切な対応・技術が求められる。本講義ではフィールド活動に興味がある者や、研究等でフィールドに出たいと考えている学生を対象に安全管理の基礎知識を提供し、調査以前のイロハを身につけてもらうことを目的とする。

環境科学科1年次

○麻布大学 教職課程開講科目


科目名

授業形式

前期・後期/曜日/時間/単位

概要

本学対象学生

1

教育職概論

対面

前期/月/

18:00~19:30

2単位

この授業は、受講者が教育職への強い意欲を持つことを目的とする。そのために、学校現場の具体的な事例を紹介しながら、学校教育の概要、教員の役割と仕事内容、授業づくりの視点、児童生徒・保護者に関する諸課題等の考察を通して、教育職の意義をともに考えていく。元公立学校の教員として、学校現場の実態を踏まえた授業を行う。

獣医学部

生命・環境科学部

全学科1年次

2

教育の方法と技術(ICT活用教育を含む)

前期/水/

18:00~19:30

2単位

教育の方法・教育の技術・教材の活用に関する基礎的事項、及び、情報通信技術(ICT)を活用した教育の理論及び方法に関する基礎的事項を学ぶとともに、最低限の基礎的技能を身に付ける。授業を通じて、これからの社会を担う生徒たちに求められる資質・能力を育成するために必要な教師の知識・技能について、幅広い観点から理解するとともに、今後の教職課程の学修における自己の課題を明確にする。

獣医学部

生命・環境科学部

全学科1年次

別表(第3条関係)

いのちと共生の研究プログラム(研究プログラム)

プログラム名

授業形式

前期・後期/曜日/時間

単位(学修時間)

概要

いのちと共生の研究プログラム

対面又はオンライン

担当教員が指定した日時

1単位又は2単位

(12時間又は24時間相当)

このプログラムでは、本学と協定を取り交わした高等学校等において、動物・生命科学に強い興味・関心を持つ生徒を対象に、研究計画を策定して、本学又は所属高等学校等で、動物・生命科学に関する様々な課題について、大学で研究することにより、将来、動物・生命科学分野での活躍を期待するものである。

画像

麻布大学高大接続教育プログラム規程

令和5年3月27日 規程

(令和5年3月27日施行)