○麻布大学におけるインスティテューショナル・リサーチに関する規程
令和2年9月28日
規程
(趣旨)
第1条 この規程は、麻布大学(以下「本学」という。)の諸活動の目標設定や戦略の立案、意思決定等を行う際に必要な大学情報の有効活用について、必要な事項を定める。
(定義)
第2条 この規程においてインスティテューショナル・リサーチ(以下「IR」という。)とは、大学の教育研究、運営等に資する政策提言機能の強化のため、学内及び学外の情報を収集及び分析し、必要な情報の活用に基づいた計画の立案並びに計画の進捗状況及び成果の評価を通じて、本学における継続的な改善活動を行うための意思決定の支援をいう。
(IR業務)
第3条 本学におけるIR業務は、次に掲げる業務のことをいう。
(1) 学園の長期及び中期計画の評価に必要な情報の提供に関する業務
(2) 大学の評価、説明責任及び自己点検プロセスの調整及びそれに必要な情報の提供に関する業務
(3) 学生調査の集計等、エンロールメント・マネジメントの支援に関する業務
(4) 高等教育政策に関する情報の収集・提言に関する業務
(5) IRに必要なデータベースの構築、管理及び運用に関する業務
(6) 公的機関及び外部出版物に対する情報提供の支援に関する業務
(7) 学内における情報の普及活動及び情報分析報告の支援に関する業務
(8) 学内の各部署において作成され、又は作成されるべき統計及び分析資料の収集に関する業務
(9) 前各号に掲げる業務のほか、情報の収集、分析及び提供を通じた政策提言、計画策定の促進並びに意思決定の支援に関する業務
(IR業務に必要な人員の配置)
第4条 前条に掲げる業務は、学校法人麻布獣医学園事務組織規程(平成15年7月24日制定。以下「事務組織規程」という。)第2条第2項に定めるIR室が行う。
2 学長及び事務局長は、前条による業務が円滑かつ効果的に行われるよう、本学の教員と事務職員等との適切な役割分担の下、これらの者の間の連携体制を確保し、これらの者の協働によりその職務が行われるよう留意の上、人員の配置を行うものとする。
3 前項に基づき、学長は、必要に応じてIRを担当する学長補佐を置くものとするほか、統計解析等の専門知識のある教員をIR担当者として配置することができるものとする。
(IRプロジェクトの設置)
第5条 IR室長は、第3条に掲げる業務を円滑に行うため、必要に応じて事務局長と協議の上、IR室長の下に事務局横断的な組織(以下「IRプロジェクト」という。)を置くことができる。
2 IRプロジェクトの構成員は、次の各号に掲げる者とする。
(1) IR室職員
(2) 事務組織規程に定める事務組織の各課等から各1人
(3) その他IR室長が必要と認めた者
4 第2項第3号の構成員は、学長からの指示に基づく課題に対応する必要がある場合に、事務局長及び当該課長等と協議の上、選出する。
5 IRプロジェクトは、IR業務に関して必要な事項について、必要な資料の作成及び協議を行う。
(教育研修)
第6条 学長は、第3条に掲げる業務を行うため、IR室職員に対し、定期的に学外の組織が主催、実施する研修会等を受講するなど、大学IRに関し理解を深め、必要な知識を習得するための教育・研修を受けさせなければならない。
(IR室が扱う情報の範囲)
第7条 IR室が取り扱う情報は、第3条に掲げるもののほか、学園及び本学の諸活動により得られる全てのもの(以下「IR情報」という。)とする。
(IR情報の収集)
第8条 IR室長は、第3条に掲げる業務の必要に応じて、学長又はIRを担当する学長補佐の指示に基づき、本学学則に定める各組織の長(以下「部局長」という。)及び課長等に情報の提供を依頼することができる。
2 部局長及び課長等は、IR室長に対し、情報の提供に関して協力するものとする。
4 前項に規定するアクセス権の付与は、その利用目的を達成するために、必要最低限に限るものとする。
5 IR室職員は、業務上の目的以外の目的で当該情報システムにアクセスしてはならない。
(セキュリティ等)
第9条 収集したデータは、学長が特に必要と認めた場合を除き、第3条に掲げるIR室の業務以外に用いてはならない。
2 収集した情報の管理及び活用に当たり、IR室は、学校法人麻布獣医学園情報セキュリティ基本方針、学校法人麻布獣医学園情報セキュリティ対策基準、学校法人麻布獣医学園情報の格付・取扱基準、学校法人麻布獣医学園の保有する個人情報の取扱いに関する規程、麻布大学における学生の個人情報保護に関する基本方針、その他関連する規則等を遵守しなければならない。
(IR情報の活用)
第10条 IRを担当する学長補佐又はIR室長は、第3条に掲げる事項に基づき、IR室において収集した情報、調査及び分析により得られた結果及び報告並びにそれらを基にした政策提言を学長に提出するものとする。
2 学長は、前項に基づき提出された報告及び政策提言については、教育研究会議その他当該事項を所管する審議機関の議を経て、教育、研究及び社会貢献に係る機能の最大化を図るための適切な措置をとるものとする。
3 学長は、教育研究及び業務運営等の執行並びに改善に資するため必要と判断した場合には、第1項により提出された資料等を部局長に提供するものとする。
4 部局長は、前項による学長からの指示に応じて、IR情報を活用して円滑な教育・研究・社会貢献活動を展開するものとする。
(学部等の運営の支援)
第11条 IR室は、学部及び研究科から、その運営に資するため、IR室が管理するデータの提供要請、IRの運用に関する提案等(以下「運営の支援」という。)があった場合には、学長又はIRを担当する学長補佐の指示を受け対応するものとする。
2 学部及び研究科以外の組織(事務局を除く。)への運営の支援は、学長又はIRを担当する学長補佐が行うものとする。
(情報の公表)
第12条 学長は、公表に適すると判断されるIR情報については、本学ウェブサイト等において必要に応じて公表する。
2 前項に定める情報のうち、学内において活用するべきもの及び外部に公表することが適さないものについては、学内イントラネット内の電子掲示板に限定して公表することができる。
(事務)
第13条 この規程に関する事務は、IR室において処理する。
(雑則)
第14条 この規程に定めるもののほか、本学におけるIRの推進に関し必要な事項は、学長が別に定める。
(改廃)
第15条 この規程の改廃は、教育研究会議の意見を聴き、学長が行う。
附則
この規程は、令和2年9月28日に制定し、同日から施行する。