学長あいさつ
地球共生系~人と動物と環境の共生をめざして
これが麻布大学の教育・研究の原点です
麻布大学 理事長・学長
政岡 俊夫
地球上の全ての生物は、つながり(リンク)を持って共生(クロストーク)をしていると考えております。相互に干渉し生態系を確立して、大循環(食物連鎖・生物濃縮・物質循環)を形成し、持続的な営みが行なわれております。しかし、昨今の人間社会の活動が、この持続的な営みに対し負の影響として危惧されはじめております。
本学は120年の教育・研究の理念に基づき、獣医学部では動物と人間との共生において、また、生命・環境科学部では人間と環境との共生において派生してくる諸問題を探究し、その解決と解決に携わる人材育成に努めております。
地球共生系~人と動物と環境の共生をめざして~は麻布大学のモットーであります。
学長プロフィール
- 政岡 俊夫:
- 昭和23年7月生れ、高知県出身
学校法人麻布獣医学園理事長を兼務
獣医学博士
- 座右の銘:
- 温故知新
- 経歴
-
| 昭和42年 3月 | 高知県立高知追手前高等学校 卒業 |
| 昭和42年 4月 | 麻布獣医科大学獣医学部獣医学科 入学 |
| 昭和46年 3月 | 麻布獣医科大学獣医学部獣医学科 卒業(獣医学士) |
| 昭和46年 4月 | 麻布獣医科大学(現、麻布大学)助手 |
| 平成 6年10月 | 麻布大学教授に昇任 |
| 平成 8年 4月 | 麻布大学獣医学部動物応用科学科主任(平成10年3月まで) |
| 平成10年 4月 | 麻布大学獣医学部長(平成14年3月まで) |
| 平成14年 6月 | 麻布大学長に就任(現在に至る) |
| 平成21年 6月 | 学校法人麻布獣医学園理事長に就任(現在に至る) |
- 専門分野
- 獣医薬理学・比較毒性学
- 審議会等
-
薬事・食品衛生審議会臨時委員(日本薬局方部会員、動物用医薬品等部会員、
動物用抗菌性物質製剤調査会調査員および動物用医薬品残留問題調査会調査員)
農林水産省動物医薬品検査所プロジェクト研究評価委員会委員長など歴任
現在
文部科学省「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」委員
- 著書
-
- 健康と元素 -その基礎知識-(南山堂)
- KIRK'S 小動物今日の治療指針 第3章中毒症(興仁舎)
- プロバイオティクスとバイオジェニクス -科学的根拠と今後の開発展望-
第4章.第1節 ゲノム解析 2:乳酸菌.など
学長の「夢」
40年前の高校生の頃の「夢」は、この時代の少し前に流行った「末は博士か大臣か」と言ったような言葉に影響され、漠然とどうしたらなれるだろうか、あるいは博士とか大臣などは雲の上の人々かなどと考えたこともあり、また、この「夢」を叶えるために夢のまた夢のような人生を想像したことがおぼろげながら記憶に残っている。Boys be ambitious! と言えば格好がよいが、今思えば他愛もないことを考えたものだと苦笑できる。しかしこの時の妄想の中では真剣だったと思うが、現実的に進むべき道は何かと考えて獣医科大学へ進学し獣医師になる道を選択した。これは実家が農業をしていて、卒業後は百姓をしながら産業動物の獣医師になることが、「夢」ではなくて「現実的」な人生かなと考えて選んだ道だった。
では現実はと言うと、卒業後は郷里に帰らずそのまま母校の助手に採用された。この時からかつて「夢」で考えた博士への道が始まるとは夢にも思わなかった。大学で理系の教員として将来とも仕事していく上において、博士の学位は必然的に取得すべきものと当然視されていた。皮肉な現実でありまた博士の学位を取得して今があるのだが、夢がかなったと言う実感はない。「夢」と言うものはそう言うものかなどとも思ったりする。
今は「夢」を持ってないかと言うと、還暦を過ぎた境遇で見る「夢」は、何時の日か郷里に帰り、日本的に言うと「晴耕雨読」、お洒落に言うと「スローライフ」を夢見ている。しかし、これもある意味では18歳のときに考えた「夢」ではなくて「現実的」な道であり、これがまた叶ったりするとその時には、人生とはつくづく不思議なものだと思えることを夢見ている。
学長メッセージ
麻布大学が向き合うもの
地球共生系~人と動物と環境の共生をめざして~
- 21世紀社会の課題
- 21世紀初頭の社会のキーワードとして、「持続可能な発展を遂げる社会の構築」が掲げられているが、これは20世紀の科学の発展が我々人類に多大の恩恵をもたらすと同時に、幾多の問題を抱えて発展してきたとも捉えることができます。
- 現在、我々は人口増加、食糧、資源・エネルギー、地球温暖化、生物多様性保存あるいは新興・再興感染症など、多くの課題に直面しており、その解決のために尽力をつくす、若き人材の育成がとても重要と考え本学では教育・研究に取り組んでいます。
- 本学の建学の精神
- 本学のルーツは遡ること120年前の1890年(明治23年)に、東京麻布に獣医師養成の「東京獣医講習所」を開設したのを起源としています。創設者の與倉東隆先生は開設に際し、獣医学教育が単なる学問としての探究に終わることなく、それを即戦力として実社会に役立たせることの重要性を述べており、本学はこの思想を建学の精神として「学理の討究と誠実なる実践」と表し、実学重視の精神を現在に至るまで受け継ぎ人材育成に努めています。
- 本学の教育理念
- 本学は、獣医学、畜産学、動物応用科学、生命科学及び環境科学の教育において、生態系と人間社会との接点で生じている諸問題、とくに動物あるいは生活環境を介して生じる人と動物の健康影響について、動物側または環境因子側から教育・研究し、人および動物の健康社会に貢献する、高度専門職業人及び幅広い職業人の育成を教育の目標としています。
- 受験生へのメッセージ
- 本学が向き合っているものは、「地球上の全ての生命とその生命を育む環境との調和」についてであり、生物はリンクして存在しクロストークしていると考えております。
- また、生態系の摂理と人間社会の持続可能な発展の探究は、本学の永遠の課題でもあり教育・研究の根幹をなすものであります。地球上における全ての生命の調和のとれた大循環を基本とした人と動物と環境の共生について、私達と共に学び、活動する若き人材を本学は求めております。