麻布大学

卒業生メッセージ(ウェブ版)

大学での学びを生かして、地域の方々にもっと頼られる獣医師に

獣医師
みつはし動物病院 三橋 美央
2009年卒業/神奈川県・桐蔭学園高等学校出身(取材:2022年2月)

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実習を通じて獣医師に求められる資質を実感

 自分でも、いつだったかはっきりしないぐらい幼いころのことでした。「どうぶつのおしごとがしたい」と話す私に母が「動物のお医者さんがいいんじゃない」と教えてくれたのです。そのため、小学校に上がるころには「自分は動物のお医者さんになるんだ」と決めていました。その後、犬と暮らすようになり、獣医さんと接する機会が増え、ますますその道への思いが強くりました。
 そうした経緯から、大学への進学はまず獣医学部が最優先で、その中で麻布大学と縁が生まれて獣医学科で学びました。麻布大学では犬や猫などの小動物から牛や馬などの大動物まで、さらに自分がめざす臨床の視点だけではなく、病気や衛生に関する内容まで非常に幅広く勉強することができました。特に、多くの動物に実際に触れて学べたことが一番良かったと感じています。
 麻布大学では1年次のころから解剖学など専門的な授業があり、先生からも「しっかり学べ」と背中を押され、真面目にそして興味深く学問と向き合うことができました。牛や馬を相手にした大動物の実習もありました。それまでは獣医といえばペットの臨床ばかりイメージにありましたが、獣医師に求められる資質には、家畜の健康管理などを通じた畜産業や食品産業に直結したものなど、社会に貢献することが多くあるのだなと実感できました。将来への視野を広げることができたのは、麻布大学で学べたおかげだと感じています。
 牛のお世話をしていると牛乳の甘くて良い香りが感じられて、「牛って牛乳の香りなんだ! いや、牛乳が牛の香りなのか!!」と妙に感動したのも良い思い出です。

自らのアクションが成長につながっていく大学

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 麻布大学では、附属の大学病院でお手伝いすることもありました。「獣医外科学実習」でビーグル犬の避妊手術などを行うなど、貴重な経験をいくつもさせてもらうことができました。大学病院での経験は、実際に臨床獣医となった現在も大きく生きています。
 振り返ってみると、麻布大学はすごく頑張りがいのある大学だったように思います。学生の自主性を重んじる校風で、頑張れば頑張るほど学びが深まります。数多くの実習もテキストで学ぶ授業も、自らアクションを起こせば先生は応えてくださります。病院実習や牧場実習などの外部施設へ赴くときは自分で電話をかけて受け入れをお願いするのですが、自分でお願いしたぶん実習により前向きになれました。将来、獣医師として活動していくにあたり、とても鍛えられる環境だったと思います。
 とはいえ、学生の自主性にすべて任せているかというと、そんなことはありません。私が所属した研究室の先生は非常に厳しい方でしたが、折に触れて私の論文を確認し「あまり説明的にするのではなく端的に書く」など具体的なアドバイスをいただくこともありました。最後には「すっきりしてわかりやすいものになりましたね」とほめてくださいました。自分でしっかりと学びを組み立て、先生や職員のみなさんは後ろからしっかりフォローしてくださる。それが麻布大学の獣医学部の良さだと思います。

クリニック開業後も生かせる麻布大学の縁

 今は武蔵小杉の住宅街で、犬や猫、ウサギ、小鳥など小動物を診るクリニックを構えています。開業すると外部の獣医師の先生とは交流が少なくなってしまいがちですが、麻布大学の卒業生はつながりがとても強く、仲の良い友人とは今でもよく連絡を取り合っています。世間話だけではなく、症例について相談したり流行している感染症などの情報を交換したりしています。互いに刺激しあえる仲間がいるのはすごく励みになります。
 将来は、地域の方々にもっと頼られる獣医師になりたいと思います。診断をしたペットが「元気になりましたよ」とご家族に報告してもらえるのは、何よりもうれしいことです。大学で学んだことを生かしながら素晴らしい体験をもっと積み重ねていきたいです。

「実践力」Up! ここがおすすめ

大学院

v_mistuhashi03.jpg 手術室が人間のものと同じでびっくりしました 。そこで間近に先生の手技を見ることができ、とても勉強になりました。実践的な経験を積み重ねられるので、麻布大学で学んだことは今の診療にも生きています。