「デジタル×専門分野」DX人材の育成
デジタルのちからで課題を解決する人材を育成!!
本学が実施する「最先端ICTによる動物・生命系デジタルデータを活かす産業界フロントランナー育成のための教育推進事業」が、文部科学省大学改革推進等補助金『デジタル活用高度専門人材育成事業(デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業)(産業DX)』※に、令和3年度に採択されました。
*DX(デジタルトランスフォーメーション):
デジタル技術で生活やビジネススタイルを創出・柔軟に改編することを指します。大学においても、オンライン授業の提供、研究データのクラウド共有、AI(人工知能)を活用した学習サポート、VR(仮想現実)コンテンツの活用など教育・研究環境にデジタル技術を取り入れることで、これまでは実現できなかったような教育方法が可能となり、教育レベルが向上することが期待されています。
*産業DX:
デジタル社会への環境変化に対応した資質・能力を涵養するため、DX教育設備を活用した教育カリキュラム開発や実験・実習の高度化など、「デジタル×専門分野」の教育を進め、我が国の産業等のデジタル化・高付加価値化をけん引する高度専門人材育成を加速することを目的とした補助金事業です。国公私立大学等から99件の申請があり39件(私立大学11件)が採択されました。
DXを加速させるデジタル機器の紹介
本学では授業実習に用いるデジタル機器を拡充しました。各機器の紹介動画を是非ご覧ください。
「デジタル×専門分野」の取り組みで本学が目指すこと
本学では、2020年に迎えた130周年を機に教育改革『麻布未来プロジェクト130』の取り組みの1つとして、Society 5.0時代に向けた人材育成強化の一環として「データサイエンス教育の推進」を行っています。デジタル化が加速する昨今、社会でもデジタル化に対応できる人材が求められつつあります。例えば、微生物・動物行動学・遺伝学など大量かつ様々なバイオデータを取得し、データを活用できる人材の育成が急務となっていることも1つです。本学では授業実習に活用するデジタル機器を拡充することで、ICT環境をさらに整備し、学生とともにデジタル化、データベース化を進めつつ、それらの知識と経験を有する学生の輩出を目指しています。
「デジタル×専門分野」の掛け合わせで次世代教育へのパラダイムシフトを図る
デジタル人材育成は業界ニーズが高いため、本学においてもフロントランナーを育成する教育プログラムを構築することは自然な流れでした。今後もデジタル機器を教育に積極的に取り入れ活用しつつ、スキルを学習・習得・向上できる実習教育を行い、職人的人材育成に励みます。また、人材不足が続く産業動物領域ではデジタル支援を担うとともに、正確に分析・活用する高度なデータサイエンスマインドを身につけた人材育成などにも力を入れていきます。生物系大学では本学が筆頭と言われるよう、学生の成長を最大化することを一番の目標としつつも、本学の最先端教育が、産業分野の社会・産業に還元され価値を高められるよう日々挑戦していきます。
デジタル機器の活用・導入例
【臨床獣医学分野】
- VRシミュレーターの開発と導入(犬の麻酔術、牛の難産の処置)
【動物生産分野】
- 動物の遺伝情報のデジタルトラッキング
- 網羅的味覚成分の解析が可能なDX味覚解析機
- 飼育環境と味覚成分の関連性をデジタルデータで統計処理する実習
【野生動物分野】
- 赤外線カメラ搭載ドローン、固定AIカメラの導入
- 動物と生態系の時空間移動データの取得・解析
- 野生動物に装着するマイクロセンサとGPSセンサの導入
- 記録されたバイオロギングデータを基に、時空間情報と環境指標の統合解析
【伴侶動物分野・動物福祉分野】
- 心電計とAIカメラの導入、AI自動分析が可能なアプリの開発
- 心拍数と行動の時系列変化をデジタル化
【動物福祉分野】
- 非接触型心電計の導入
- 動物の生体反応やストレス状況をデジタル評価
【ヒト、健康、栄養情報分野】
- 食事記録、カロリー自動計算AI、運動モニタリングなどのリズム解析のアプリ開発
- 時系列データと健康管理データの統合解析
【環境モニタリング分野】
- モバイルリアルタイムPCRの導入・各地点における環境DNAの解析
【環境モニタリング分野】
- 簡易ポータブル多項目水質計の導入・各地点における水質検査