麻布大学

卒業生メッセージ(ウェブ版)

農家の皆さんと 共に歩んでいく そんな獣医師をめざして

獣医師
村本 萌里季
北海道農業共済組合(NOSAI北海道)
ひがし統括センター 釧路中部支所/標茶診療所
2017年度卒業/京都女子高等学校出身

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次第に見えてきた 本当にやりたいこと

 飼い犬をきっかけに、子どもの頃から獣医師という仕事に憧れていました。そして、小動物臨床の学びや実習が充実していた麻布大学へと進学。在学中は、小動物から大動物まで幅広い知識や技術を学ぶことができました。
 その中でターニングポイントとなったのが、農業共済組合に在籍されていた先生方との出会いです。農家の皆さんと一緒に乳牛の子宮捻転を介助し、難産を乗り越えた話など、先生方が語るリアルな経験談に引き込まれた私は、大動物臨床に強く惹かれるようになりました。
 決定的だったのが北海道ひがし農業共済組合(現 N O S A I北海道)で実習研修に参加したことです。産業動物臨床実習研修に申し込むと、その受け入れ先が現在の職場でした。この研修を通じて、実際に現場でさまざまな体験をしたことで、漠然としていた大動物臨床への興味は確信へと変わり、一生の仕事にしたいと考えるようになったのです。その後、北海道ひがし農業共済組合へと就職、現在に至ります。

大きな責任と やりがいを感じながら

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 現在は産業動物の臨床獣医師として、乳牛の診断や治療を行っています。手術のほか、数々の分娩、この道を志すきっかけにもなった難産介助も経験し、そのときにいただいた農家の方からの感謝の言葉は忘れることができません。生命に関わるという大きな責任と、言葉では言い表せないほどのやりがいを感じながら過ごす毎日です。

農家さんを豊かにしたい そのために獣医師として成長する

 私が勤務している町は素敵な農家さんがたくさんいて、より良い農場にするための努力を日々続けています。時には牧場外で経験したことも、自分たちの酪農に生かすために考え、実行する粘り強さをもっています。そんな彼らの力になる、そのために私自身も日々大きく成長を続ける。そのことが、農家のみなさんをより豊かにすることにつながると考えています。
 まずは、彼らとの時間を大切に、丁寧に。思いに寄り添える獣医師でいられたらと思っています。