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プレスリリース:オスのマウスはポルノを見たがる

渡辺茂慶應義塾大学名誉教授と菊水健史麻布大学獣医学部教授ほかは、オスのマウスが他のマウスの性行動のビデオを見たがることを実験で確認し、学術誌に報告しました。
今回の実験では、オスのマウスに、「性行動」のビデオが再生される部屋と2個体が接触するだけのビデオが再生される部屋とを選択させました。その結果、「性行動」のビデオが再生される部屋に長くいることがわかりました。次に「性行動」のビデオと「闘争行動」のビデオを見せると今度は「闘争行動」のビデオが再生される部屋に長くいることが分かりました。他個体の闘争は個体間の社会的順位に関する情報を与えるので、マウスは闘争のビデオを見ることによって何らかの利益を得ていると考えられますが、「性行動」を見ることに直接の利益はありません。
人間以外の動物ではオスザルがメスザルのお尻を見たがることが報告されていますが、これは「性行動」そのもののビデオではありません。そのため、本研究はヒト以外の動物が他個体の性行動を見ることを好むことを初めて明らかにしたものです。
本研究成果はAnimal Cognitionに1月22日に電子版で掲載されました。

プレスリリース「オスのマウスはポルノを見たがる」:PDF(566KB)