麻布大学

卒業生メッセージ(ウェブ版)

いのちと向き合った日々が、私の原点

鈴木 莉理芳
公益財団法人 東京動物園協会
恩賜上野動物園 飼育展示課 東園飼育展示係
2019年度卒業
東京都立白鷗高等学校出身

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 「動物行動管理学研究室」での経験が、今の私の原点です。研究室では犬や羊、鶏を飼育しており、同期と力をあわせて日々の世話を行いました。時には率直に意見を交わしながら、チーム一丸となって動物のいのちを預かる経験を通じて、飼育員として必要な責任感と基本的な姿勢を学びました。卒業研究では動物園でキョンの行動調査を行い、観察を通して一頭一頭に性格や個性があることを学びました。この気づきは、現在の業務で動物の状態を把握する際にも役立っています。また、授業で学んだアニマルウェルフェアは飼育の基盤となる考え方であり、栄養学などの知識と共に動物の心身の健康を守る上で欠かせません。学内に動物が身近にいる環境で、志を同じくする多くの仲間と共に学べたことは、かけがえのない財産です。

動物と心を通わせ、その魅力を伝える

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 現在は恩賜上野動物園で、アジアゾウやニホンザルなどの飼育を担当しています。動物園が担う「種の保存」の役割や、野生動物が直面する危機的現状を麻布大学で学んだことが、現在の仕事にも生かされています。日々の業務では動物たちが快適に過ごせるよう工夫しており、試行錯誤して作った遊具とサルが戯れる姿を見た時などにやりがいを感じます。特に印象深いのは、アジアゾウのトレーニングです。当初は指示が伝わりませんでしたが先輩の助言で信頼関係の構築に注力し、観察を重ねることでうまくいった時には自身の成長を感じました。
飼育員は、言葉を持たない動物の代弁者でもあります。麻布大学で培った知識と観察眼を生かし、動物たちの魅力と現状を多くの来園者に伝え、未来へとつないでいくことが、私の使命だと感じています。