たくさんの縁を生んだ大学時代は宝物

獣医師
髙野 加奈

よもぎ動物病院 院⻑
2007年度卒業／神奈川県立小田原高等学校出身

　猫がそばにいる環境で育ったこと、生涯現役で働くキャリアプランがあったことから、出産後も働ける獣医師の資格を取ろうと、高校3年生のときに獣医学科への進学を決意しました。 麻布大学に入学したときから小動物臨床獣医師を意識して学んでおり、この間にかけがえのない友人ができました。共に学び、時には遊びも差し挟みつつ交流を深めた当時の仲間たちには、今も仕事を通じて助けられています。また、臨床現場で活躍なさる先生方がたくさんいらっしゃいました。そして研究室では、夫との出会いもありました。彼は現在、当院の専門医も務めています。さらに、こちらの病院は元々、麻布大学で同級生だった方が築き上げたものでした。たくさんのつながりをもたらしてくれた大学時代は、私の宝物です。

すべてに優しい動物病院をめざして

　病院名にある「よもぎ」は多くの効能が期待でき、古くから親しまれてきた薬草です。犬にも猫にも人にも、すべてに優しくありたいという思いが込められています。こちらの病院を事業承継したのは私だけではなく、ここで働くスタッフも笑顔で働ける環境をつくりたかったから。お互いオープンにコミュニケーションを取ることができれば、アイデアやノウハウの共有が活発になります。そして獣医療の質が高まり、結果的には患 者さんの満足度向上にもつながります。
　仕事と子育ての両立に壁を感じた私だからこそ、どのようなライフステージでも働きやすい環境が必要だと感じます。これから獣医師をめざす方は男女問わず、私のようにライフステージの変化に戸惑うことがあるかもしれません。けれども、希望を忘れず、キャリアを諦めずに進まれることを願っています。