麻布大学

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動物応用科学科の学生たちによる野生動物の夏の食性についての研究が「哺乳動物学の国際誌Mammalia」に掲載されました

動物応用科学科野生動物学研究室の学生たちによる宮城県の離島に生息する4種の食肉目動物の夏の食性を比較した研究が「哺乳動物学の国際誌Mammalia」に掲載されました。

この研究では、生態系の頂点捕食者にもなる食肉目動物が、面積3平方キロにも満たない離島で共存している様子を明らかにするため、キツネ、タヌキ、ニホンテン、ニホンイタチの4種の糞を離島に滞在して夏に採集し、その内容物を分析しました。その結果、4種ともが共通して、高頻度で昆虫を採食しており、その食餌内容は大きく重複していました。しかし、食べられた昆虫をさらに細かく属や種まで区別して比較すると、4種の動物は、生態や体の大きさの違いによって、異なる種類の昆虫を食べわけていました。こうした食べわけが、小さな島に複数種の食肉目動物が共存することを可能にしているのだと考えられます。

論文:「A comparison of summer insectivory among four sympatric mesocarnivores on Izushima, a small island in northern Japan」

【関連情報】
動物応用科学科 教授 塚田英晴
野生動物学研究室