
大学院及び学部学生が日本医療検査科学会第56回大会にてJACLaS Award 2024優秀演題賞を受賞しました

2024年10月4日(金)~10月6日(日)の期間、パシフィコ横浜・会議センターで開催されました『日本医療検査科学会第56回大会』において、環境保健学研究科 環境保健科学専攻博士前期課程2年の篠田典明さんが、JACLaS Award 2024優秀演題賞(大学院生部門)AwardⅡを、生命・環境科学部臨床検査技術学科の三原田 萌華さんがJACLaS Award 2024優秀演題賞(学部生部門)AwardⅠを受賞しました。
JACLaS Award 2024優秀演題賞(大学院生部門)AwardⅡ受賞
<研究テーマ>
「Tandem Mass Tagを用いたタンデム質量分析法による膵臓癌の新規診断マーカーの解析」
膵臓癌は悪性腫瘍の中でも予後不良の癌であります。最近の診断・治療の進歩にも関わらず、5年生存率は約10%であり、膵臓癌全症例の生存期中央値は10ヶ月と低いです。現在一般的に用いられている膵臓癌診断マーカーとして、CA19-9、CEA、SPn-1、DUPAN-2などが使われていますが、早期膵臓癌診断には限界があることが指摘されています。そこで本研究では、Sambucus sieboldiana (SSA)レクチンを用い、膵臓癌に特異的なシアル酸化糖タンパク質の探索を行いました。本研究において、シアル酸化ARMCX4を見出し、新規膵臓癌早期診断マーカーとして有用であることが示唆されました。
JACLaS Award 2024優秀演題賞(学部生部門)AwardⅠ受賞
<研究テーマ>
「プロテオーム解析によるトリプルネガティブ乳癌の新規診断マーカー解析」
乳癌は世界中の女性において、罹患率が最も高い腫瘍です。乳癌全体の約20%を占めているトリプルネガティブ乳癌(Triple-negative breast cancer :TNBC)は、乳癌の治療標的となるホルモン受容体、HER2が存在していないタイプの乳癌です。TNBCは他のタイプの乳癌と比較して、5年生存率が低く、再発率が高い、予後不良の特徴が挙げられます。そこで本研究では、Wheat germ agglutinin(WGA)レクチンを用い、TNBCに特異的な糖タンパク質の探索を行いました。本研究において、2種類の糖タンパク質を見出し、新規TNBC診断マーカーとして有用であることが示唆されました。
麻布大学大学院 環境保健学研究科 環境保健科学専攻
麻布大学 生命・環境科学部 臨床検査技術学科
日本医療検査科学会第56回大会