麻布大学

生命・環境科学部

環境科学科ENVIRONMENTAL SCIENCE

生命科学や環境科学の立場から
最先端の研究を行う

研究室教員と近い距離で専門性の高い研究を行います。
研究テーマは自分の興味や関心に応じて選び、その成果を卒業論文にまとめます。

細胞生物学研究室(氏名:原島 瑠来)

講師:秋山 孝洋
モデル生物を用いた実験の数々は
どれも興味深いです。
細胞生物学研究室では、キイロショウジョウバエという果実バエを用いて、寿命や行動にかかわる食品成分の有効性を研究しています。例えば赤ワインに含まれるポリフェノールやコーヒーに含まれるカフェインなど、食品由来の成分を与えることで、組織や細胞内にどのような変化が生じるのかをミクロな視点から観察し、寿命や行動といったマクロな変化にどのようにつながっているか解析します。

飼育が容易で寿命が短く、遺伝子の情報がよくわかっている生物のことをモデル生物といい、人間では実験できないことを代わりに調べる際にも用いられます。キイロショウジョウバエは古くから生物学研究に用いられてきたモデル生物のひとつです。細胞生物学研究室では、このキイロショウジョウバエを用いることで、生活リズムの解析や遺伝子解析など、さまざまな研究を行っていますが、私が取り組んでいるのは「食品由来の成分が睡眠・覚醒リズムに与える影響」についての研究です。こうした研究テーマに興味をもったのは、3年次に読んだ海外の論文がきっかけですが、自分がもともと早起きが得意でなかったことから、食べ物を摂取することで改善できればという気持ちがあったためです。

具体的な研究方法としては、コーヒーなどに含まれるカフェインと魚介類などに多く含まれるタウリンを、キイロショウジョウバエに与えるところからスタート。その後は、赤外線ビームを当てることで、ハエの動きを1匹ずつ観察できる活動測定装置を使ったり、ハエの活動リズムに合わせて特定の時間に脳の解剖をしたりすることで、睡眠・覚醒の状況を調べていきます。研究を行うにあたってもっとも苦労したのは、やはり脳の解剖。キイロショウジョウバエの体長は約3ミリと非常に小さいため、精密ピンセットを使って行う解剖には細心の注意が必要です。最初はうまくいかないことも多くありましたが、先生からの丁寧なご指導やアドバイスがあったおかげで、次第に上達することができました。

また、細胞生物学研究室に入室してもっとも驚かされたのは、飼育されているキイロショウジョウバエの種類の多さです。目の色や羽の形、寿命の長さなど、遺伝的にさまざまな違いがあるハエが飼育されており、研究に応じて使い分けられているのですが、私が用いていたのは脳の中の特定の場所が光るハエ。蛍光顕微鏡という特殊な顕微鏡を使って観察すると、特定の神経細胞の生理的状態がある程度把握できる可能性があります。2種類の食品成分を摂取させ、それぞれの成分で自発行動の増加と減少が確認でき、神経細胞の状態も追随する傾向がありました。成分を摂取するタイミングに関しては精査する必要がありますが、副作用のある薬などに頼らず、食生活の改善によって睡眠・覚醒のリズムがさまざまに調節可能だと検証でき、今後の研究を広げることができる成果になりました。

環境衛生学研究室

教 授:遠藤 治 准教授:関本 征史
空気・水・食品などに含まれる
有害化学物質の毒性を調べる
日本は世界有数の長寿国ですが、「がん」や「アレルギー」などの病気は減少するどころか、年々増加傾向にあります。そして、これらの病気の原因としては、空気・水・食品などに含まれる有害化学物質が大きく関係していると指摘されています。環境衛生学研究室では、こうした生活環境中に含まれている有害化学物質が、「どれくらい悪さをするか」「どのくらいであれば安全か」を毒性評価の観点から分析するために、化学・生物の両側面からさまざまな研究を進めていきます。

環境分析学研究室

教 授:伊藤 彰英 講 師:中野 和彦
化学物質を分析し、
環境の健康状態を診断する
環境分析学研究室では、水や土壌、生物などの中に存在するさまざまな化学物質について、主要なものから極微量なものまで幅広く分析し、それらが環境に与える影響を研究しています。極微量というのは例えば、耳かき1杯分の化学物質を25mプールに溶かした程度の量です。しかし、この程度の量であっても環境汚染が引き起こされ、生態系に影響を及ぼす可能性があります。私たちの研究室では、これら化学物質の量を正確に測る手法の開発や潜在的な汚染の解明、物質間での循環 (伊藤教授)、X線による新しい分析法の開発(中野講師)などに取り組んでいます。

その他、各研究室の詳細は「ラボ×ナビ」をご覧ください。

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