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プレスリリース:麻布大学と株式会社ティーアンドエスが 「ヒトとイヌの共生を促進する社会学調査」 に関する共同研究契約を締結

ヒトとイヌの共生を促進する社会学調査」でティーアンドエスと共同研究契約を締結

麻布大学はこのたび、株式会社ティーアンドエス(代表取締役社長:斉真希、本社:埼玉県越谷市)と「ヒトとイヌの共生を促進する社会学調査」に関する共同研究契約を締結しました。これに伴い、同社と獣医学部動物応用科学科・介在動物学研究室の菊水健史教授による共同研究を開始、同社のスーツケース型ペットキャリー「iCO(イコ)」を使用し、ペット連れでの買い物や飲食を可能にする仕組みを組み込むことで地域社会や地域経済の活性化につながるかどうかを調査します。

麻布大学介在動物学研究室では、動物、特にイヌの介在によるヒトとヒトのつながりの変化や信頼、安心の醸成効果の調査を行っています。現在は、科学研究費補助金基盤研究(S)に採択された「ヒトイヌ共生によるWell-beingの向上―身体・向社会性・社会ネットワークの強化との関連」において、イヌが介在することで、ヒトの安心や信頼が高まり、向社会行動を介してヒトとヒトのつながりが深まるかの社会心理研究を推進しています。また、これらの心理変化が実社会において地域のネットワークや社会関係資本の強化につながるかについて調査しています。

株式会社ティーアンドエスは2021年、ペットとのお出かけをより楽しく快適にしたいという想いからペットモビリティーブランド「PETiCO(ペチコ)」を立ち上げ、スーツケース型ペットキャリー「iCO(イコ)」を発売しました。同製品は小型~中型サイズのイヌに対応した2サイズがラインナップされており、乗車するイヌの乗り心地と使うヒトの使用感を考え抜いた設計です。普段の外出だけではなく、帰省や旅行、災害などのもしもの時の避難用品としても活用でき、イヌと''いつも一緒''にいることができます。このたびの共同研究においても、この「iCO(イコ)」が使用されています。

<研究の概要>
今回の共同研究では商店街や街角におけるヒトとペットの共生、特に外出時におけるペット連れの買い物や飲食を可能にする仕組みを組み込むことでの、地域社会や地域経済の活性化を調査します。また、地域活性化が最終的に住民のウェルビーイングにつながるかの解析も射程にいれた研究を展開します。

<今後の展開>
核家族化や地域社会の崩壊が進んだ日本において、人々の信頼や安心を形成することは生活の質の低下のみならず、不寛容、不信感による経済の萎縮や、ウェルビーイングを悪化させることに繋がると考えられています。本共同研究によって、ペットとヒトとの関わりを高め、地域のつながりや信頼が醸成されれば、日本社会の抱える社会課題の解決の一助となる可能性があります。

<参考情報>
株式会社ティーアンドエス
2002年創業の、スーツケースをはじめとする旅用品を企画・販売する総合メーカー。"旅をもっと身近に"を企業理念に掲げ、あらゆる人々が旅を通じて人生を豊かにするための商品づくりにこだわっています。デザイン・品質・機能にこだわったスーツケースブランド「LEGEND WALKER(レジェンドウォーカー)」、ペットといつも一緒をかなえるペットモビリティーブランド「PETiCO(ペチコ)」を日本国内、海外10か国で展開しています。

<関連情報>
プレスリリース:麻布大学の菊水健史教授らによる研究が科学研究費助成事業「基盤研究(S)」に採択 ~「ヒトイヌ共生によるWell-beingの向上 -- 身体・向社会性・社会ネットワークの強化との関連」(2023.4.25)

プレスリリース:麻布大学と立教大学が相模原市中央区、相模原市獣医師会の協力のもと、地域のつながりと住民の幸福度を高めることを目指した「わんわんマルシェ」を開催(2023.10.24)

プレスリリース:麻布大学と立教大学が相模原市中央区の協力のもと、「イヌの飼育と地域のつながり」と「住民の幸福度の関連」についての調査を開始(2023.06.09)

麻布大学教授 菊水 健史

介在動物学研究室

麻布大学 獣医学部
麻布大学は、2025年に学園創立135周年を迎えます。動物学分野の研究に重点を置く私立大学として、トップクラスの実績を基盤に新たな人材育成に積極的に取り組んでいます。
獣医学部には獣医学科と動物応用科学科が設置されています。獣医学科では、全国共通のモデル・コア・カリキュラムと参加型臨床実習に対応した獣医学教育はもちろんのこと、臨床教育に適した施設・設備を整備して充実した教育を実践しています。さらに、多くの研究室において動物に関して多様な研究活動を行っています。
また、動物応用科学科では、動物のさまざまな生命現象を、遺伝子などの分子、細胞から個体、群集までの多様なレベルで理解する動物生命科学分野、人と動物のより良い共生を追求する動物人間関係学分野の総合的な教育と質の高い研究を実施しています。


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