
「動物関連の仕事がしたい!」
と願い、麻布大学を第一志望に
金丸 奈々
山梨英和高等学校出身
ある競走馬について書かれた本を小学生のときに読んだことがきっかけで、麻布大学をめざす道筋ができたと言っても過言ではありません。その競走馬を取り巻く様々な人々の思いや愛にあふれるエピソードにも魅了され、将来は動物にかかわる仕事がしたいと思い続けていました。
「将来は動物関係の仕事に就く!」と心に決めていたにもかかわらず、実は動物を飼ったことがありません。そんな私でも馬はもちろん、牛に対しても毅然(きぜん)とした態度で接することができるようになったのは、牧場実習などでの学びがあったおかげです。
ミライに向けて築くイマ
〜私が動物応用科学科で築くコト〜
将来は動物にかかわる仕事に就きたいという強い願いを持ち、金丸さんは麻布大学を志望しました。
その願いは、どのような形で実を結んだのでしょうか?
future
最初に描いた未来図は引退馬のセカンドライフを導く仕事
入学した当初は、人と動物との共生をはじめ動物のことについて幅広く学び、ずっと好きだった馬に関する知識も深めたいと考えていました。こうしたことから、本学科に進学した時点では引退馬のセカンドライフを導けるような人材になるビジョンを描いていました。その実現に向けての第一歩が、馬を中心とする大型動物との触れ合いです。本学科には馬・牛などと触れ合う機会がありますが、それ以外にも学外で実施されているインターンシップへ自主的に参加していました。高校時代まで大型動物に接する機会はなく、最初は恐る恐るだったのが、場数を踏み、経験を積んだことできちんと向き合うことができるようになりました。
しかし、2年次に受講した「動物生命工学」「動物繁殖学」の講義が大きなターニングポイントとなりました。これらの授業で語られる生命の神秘に興味がかき立てられ、発生・生殖の制御にかかわる領域について探究できる「動物工学研究室」を志望しました。

場数を踏むうち、物おじせず大型動物と接することができるように

動物工学研究室で実施された未成熟精子注入の様子
now
入学前には想像もしなかった分野に興味を持ち、その研究に注力
本研究室では体内から取り出した卵子と精子をお皿の上で受精させる体外受精はもちろん、マイクロマニピュレーターを利用したICSI(顕微授精)を学ぶことができます。胚操作は非常に繊細で、自身の技術力が実験結果に大きく影響を与えます。入室当初は焦って失敗してしまうことが多々ありましたが、先生が実験をしている姿をひたすら観察し続けたところ、一つ一つの動作に慎重さが加わるようになりました。
発生・生殖に関する分野の虜になるとは、入学前には全く想像していませんでしたが、卒業後は、家畜の改良増殖に関する優れた製品・技術・情報を提供する「家畜改良事業団」へと進むことになりました。こうした大きな変化をもたらしたのは、興味が湧くことや自分の強みが生かせそうなことに率先して取り組んできたからです。本学科で学ぶ方にはチャレンジ精神を大切にしながら、将来の選択肢をこの大学生活の中で見つけ出していただきたいと思います。

体外受精

倒立顕微鏡を利用した顕微授精
ミライに向かう、私の学びのツール
研究活動の合間にホッと一息つける「ウィンドチャイム」
研究室に入ってから、ウィンドチャイムにはよく訪れるようになりました。作業の合間に一息つきたいとき、利用しています。テラス席に座ることが多く、目の前にあるドッグランを眺めながら元気に走り回る犬たちから癒やしをもらうことができます。
