
プレスリリース:麻布大学・日本動物病院協会(JAHA)共催イベント報告 ~愛玩動物看護師のキャリアを深掘りするワークショップを開催~

麻布大学は、2025年7月4日(金)、公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)と共催で、「麻布大学キャリア支援プログラム ワークショップ」を開催しました。このワークショップは、本学獣医保健看護学科の1年生を対象とし、愛玩動物看護師を目指す学生たちのキャリア形成を支援することを目的とし、2025年5月23日(金)上野弘道氏(JAHA副会長)による「キャリアデザイン基礎」の講義(※1)と有機的に連携した内容で行いました。
2025年5月23日(金)の講義では、JAHAが目指す「動物病院・患者とその家族・地域社会をつなぐOne well-being」の概念について説明があり、その後、動物病院での愛玩動物看護師の仕事を具体的にイメージできるよう、上野氏が務める「日本動物医療センターグループ」の現場での愛玩動物看護師のオペレーション内容などが紹介されました。
これらの具体的な実例を伴う講演内容は、愛玩動物看護師を取り巻く「薄給激務」といったイメージを払拭するものであり、自分たちの将来を見据える学生たちは真剣に聞き入っていました。
さらに、授業終了後に学生から、特に印象的だったという感想が聞かれたのは、上野氏が実際に行っている宮古島での犬猫保護活動の話でした。学生からは、宮古島への熱い想いと様々な課題に向かって自らの考えを貫こうとする上野氏の実現力に感銘を受けたという感想や、人や団体のつながりによって保護活動が実現していく流れに驚嘆したという感想をいただきました。
学の教育理念でもある「地球共生系」の核となるOne HealthとWell-beingについて、社会を牽引している方から直接講演を聞けたことは、出席学生にとって非常に有益な時間となったと思われます。


そして、今回のワークショップは、先の講演に続き、さらに自分たちの将来像を広げる機会として開催いたしました。
<多様なテーマで「現場」を深く知る5つのワークショップブース>
ワークショップは、本学2号館の103・104会議室を会場に、5つのテーマ別ブースが設けられました。学生たちは16人前後のグループに分かれて各ブースを巡り、それぞれのブースでは、担当者による18分間のミニレクチャーと質疑応答(フリートーク)が行われました。学生は合計90分間にわたり、愛玩動物看護師の仕事と役割について多角的な視点から理解を深めることができました。
また、ワークショップ開始時には宗像俊太郎氏(JAHA会長)から、終了時には前回の講義を御担当いただいた上野弘道氏(JAHA副会長)から挨拶がありました。
<ワークショップブースのテーマ及び担当者>
① CAPP活動(アニマルセラピー)に参加してみよう!
JAHA理事・獣医師の千葉陽子先生、CAPP活動チームリーダーの仙庭早苗様、そしてCAPP認定パートナーズであるゴールデンレトリーバーの「空ちゃん」が登壇しました。動物病院がCAPP活動にどのように関わるか、獣医師や愛玩動物看護師が果たす役割、実際の活動例が紹介されました。

② 活躍する先輩看護師の話を聞こう!
愛玩動物看護師の資格を持ち、看護師長として活躍されている南てるみ様が、これまでの豊富なキャリア経験をお話しくださいました。
③ 動物病院大好きになってもらうために。(動物に優しい診療のためにできること)
JAHA認定こいぬこねこ教育アドバイザーであり獣医師の斎藤愛彩先生が、子犬・子猫時の教育の重要性や、動物に優しい診療(動物の不安材料を軽減する)のために動物病院スタッフができることを具体例をなどを紹介しつつ解説しました。
④ JAHA認定病院(学術認定・ホワイト認定)の取り組みを知ろう!
JAHA理事の水野浩茂先生から、JAHA学術認定・ホワイト認定を取得している病院が、学術研鑽(学会やセミナーへの出席、認定資格の取得など)や、イキイキと働ける職場環境のためにどのような取り組みを行っているかが紹介されました。
⑤ JAHA認定病院(社会貢献認定)の取り組みを知ろう!
JAHA副会長の市川陽一朗先生と、JAHA認定こいぬこねこ教育アドバイザーの市川美雪様が、動物病院として社会貢献事業(動物愛護活動を中心)にどのように取り組んでいるかを紹介しました。

<学生の感想:実践的な学びがイメージを深化>
出席した学生からは、今回のワークショップについて感想を聞くことができましたので一部を紹介します。
男子学生からは、「ワークショップブースのテーマに色々な内容があり、そのような内容を一度に聞くことができて良かった」という感想がありました。一方で、「他のブースの話し声が聞こえてきて、自分が聞いているブースの話が聞き取りづらかった」という率直な意見も聞かれました。
女子学生からは、「講義(座学)では気が付かなかったことが、本日のワークショップで気が付くことができたことにより、愛玩動物看護師の役割・仕事のイメージを更に深めることができた」と、講義だけでは得られない実践的な学びの価値を実感した感想をいただきました。
このワークショップは、学生が将来の愛玩動物看護師としてのキャリアを具体的にイメージし、その役割と可能性を深く理解するための貴重な機会となりました。また、麻布大学とJAHAは、今後も連携を深め、学生たちのキャリア教育を一層充実させていく予定です。
<関連情報>
※1.JAHAから将来の愛玩動物看護師へのメッセージ ~想いでつなげるOne Well-beingな業界~
本学のお問い合わせ先<広報部門の連絡先> | |
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担当部署 | 入試広報・渉外課:磯野 |
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