麻布大学

生命・環境科学部

環境科学科ENVIRONMENTAL SCIENCE

衛生動物の生態や
人間とのかかわりを深く学びたい

筒井 修

湘南工科大学附属高等学校出身

私は幼いころから動植物やその生態にひかれていました。高校生になると「生き物がどのようにして私たちの生活環境に影響を与えるのか?」ということに興味を持つようになりました。その疑問は「生物を体系的に学びたい」という意欲へと高まりました。本学科では、衛生動物に関する学びが特に充実しています。衛生動物は、人を取り巻く健康リスクや生活環境の質に直接的な影響を及ぼします。時に人間に害を与える存在として捉えられがちですが、その生態や行動を探究することで、持続可能な解決策が得られるのではないかと考えています。

ミライに向けて築くイマ
〜私が環境科学科で築くコト〜

人間と動物とのかかわりを深く学びたいという思いから本学の環境科学科を選んだ筒井さん。

衛生分野における持続可能なアプローチを模索しています。

future

衛生問題における持続可能な解決策を見いだしたい

高校時代は「この地球上で人と生き物とが共存していく上で、何が大切なのか?」ということに思いをめぐらし、大学で詳しく学んでみたいと考えていました。本学の環境科学科ならば自分の興味・関心を突き詰めて学べそうだと感じ、入学を決めました。

私は「環境生物学研究室」に所属していますが、この研究室を選んだきっかけは、本研究室の担当教員である片平浩孝先生の授業にありました。先生は寄生虫の研究に取り組んでこられ、寄生虫そのものから生態系全体へと理解を広げておられます。その姿勢に感化された私は現在、牛舎内に生息する家ねずみ類の寄生虫相について研究しています。家ねずみがどのようにして私たちの健康に影響を及ぼしているのかを探ることで、彼らの環境に対する適応能力の高さを実感できました。人との共生という観点からこの研究をより深化させ、持続可能な解決策を見いだしたいという思いを一層強くしています。

家ねずみ類が食べた物を検査中

now

適切な衛生管理や環境保全こそ人と動物がより良い関係を築く鍵

研究室では衛生動物や寄生虫のほか、様々な生物の研究を幅広く行っています。外来生物や希少な野生動物の野外調査も盛んで、他の学生が取り組む研究であっても現地に同行できることが本研究室の特長です。これまで私は、外来種であるクリハラリスや準絶滅危惧種に指定されているエゾリスを研究テーマとするフィールドワークに参加させてもらいました。研究室に入る前に行った実習も含めると数々のフィールドワークがあり、これらの体験を通してスキルや経験値を高めることができたと感じています。私が研究している家ねずみ類にもいえることですが、都市や農村、それぞれにおいて環境を適切に管理していくことこそ、人間と動物がより良い関係を築く鍵だと考えます。衛生動物に関しては単に排除すべき対象とせず「人間の生活圏になぜ現れるのか?」「共存には何が必要なのか?」という視点を大切に、研究を続けていきたいです。

北海道の野外調査で

ミライに向かう、私の学びのツール

フィールドワークの個体識別で活用「双眼鏡」

外来生物や野生動物の生態を研究するため、私たちは遠くからでも個体識別ができるようなマークをそれぞれの生き物に着け、双眼鏡を使って調査します。この方法により、同じ生き物を捕獲することなく、継続して追跡できます。

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