麻布大学

生命・環境科学部

食品生命科学科FOOD AND LIFE SCIENCE

千田 理彩子

CHIDA Risako

食品生理学研究室所属

論文が海外ジャーナルに掲載されるという快挙を成し遂げた千田さん。アスタキサンチンの鎮痛効果を実証した軌跡を紹介します。

食品衛生管理への興味から「出る杭」へ
恩師の下で培った研究者魂

 高校時代のアルバイトをきっかけに食品衛生管理に興味を持った私は、本学のオープンキャンパスで「麻布出る杭プログラム(以下出る杭)」のことを知りました。「早くから研究に取り組み、成果を残したい」という思いが強まり、麻布大学へ。1年次の必修科目「基礎生物学・同実習」で感覚情報が脳に伝わるしくみに驚き、神経機能について探究したいと考え、この授業を担当した先生のプロジェクトを志願しました。専門用語の多い英語論文の読解に苦労しましたが、過去の先輩方の論文を読み解くことで、英語力を高めると同時に研究の専門知識も吸収し、着実に理解を深めることができました。時間管理を徹底するこの研究室では時間内に終えるスキルを磨き、趣味のピアノなどと両立させることができました。こうした経験が重なって研究者としての心構えを養うことができ、出る杭の価値を感じています。

出る杭での成果を海外誌へ
卒業研究では研究を深め、新たな論文掲載

 私は「出る杭」においてアスタキサンチンの静脈内投与が痛みの伝達を抑制するとの仮説を立て、海外誌への論文掲載「AnesthesiaResearch」という高校時代からの願いをかなえました。ラットを用いた実験には麻酔や外科手術など高度な技術の習得が必要でしたが、“いのち”を扱う重みを心に刻み、入念なシミュレーションを重ねて正確な検証を徹底しました。卒業研究ではこのテーマをさらに発展させ、炎症時におけるアスタキサンチンの慢性投与効果を追究しました。「出る杭」で培った手技を最大限に駆使して研究を深化させた結果、その成果も国際誌「Molecules」に掲載されました。一連の研究を通じて2度の学会発表も経験し、自らの手で新たな知見を積み上げる喜びを実感しています。こうした2度の論文掲載という実績と、困難な課題を乗り越えてきた探究心を大きな糧に、卒業後は研究開発職として社会に貢献する新たな一歩を踏み出します。

私の研究をサポート

刺激に対する痛みの感受性を評価する「Vonフォン Freyフライ Hairヘアー

疼痛閾値(痛みの感覚が始まる最小の強さ)を測定する「Von Frey」テストで使用。極細ながらも一定の力で圧迫できるため、痛みが生じているかどうかを細かく測定することが可能です。私の研究ではラットの頬にVon Frey Hairを当て、疼痛閾値を測定していました。

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