2026.07.16NEW獣医学部
【論文】出産後のお母さんマウスの心拍に秘密?母になる変化を発見
NEW獣医学部
2026.07.16
主な研究者:
獣医学部 教授 茂木 一孝
この研究は、動物のお母さんが出産後に子育てへ適応していくとき、体の中の「自律神経」という仕組みがどのように変化するのかを調べたものです。
自律神経は、心臓の動きや体温、呼吸などを自動で調整する大切な仕組みです。出産は体に大きな変化を起こすため、自律神経の働きが重要だと考えられています。しかし、出産前後の短い期間に、同じ個体を追いながら変化を調べた研究は少ありませんでした。
研究者たちはマウスに小さな測定機器をつけ、出産の前後24時間に心電図を記録しました。そして、出産後に正常に子育てをしたマウスと、出産がうまくいかなかったり、子どもを育てなかったりしたマウスを比べました。
その結果、正常な母親マウスでは、出産24時間後に心臓の拍動間隔が微妙に変動する"心拍のゆらぎ"が大きくなりました。これは、自律神経が柔軟に働き、妊娠中の体から授乳・子育てをする体へ切り替わっていることを示しています。
一方、子育てに問題があったマウスでは、このような心拍のゆらぎが小さい状態でした。
この研究から、出産後の自律神経の変化を調べることで、母親の健康状態や子育てへの適応を知る手がかりになる可能性が示されました。将来的には、動物の繁殖管理や母子の健康チェックに役立つことが期待されます。
論文タイトル:
Dynamic changes in postpartum autonomic nervous system in normal mice: a pilot study
論文掲載URL:
https://peerj.com/articles/21142/
DOI:
https://doi.org/10.7717/peerj.21142








