【論文】カビからウイルス退治のヒント?"ロケフォルチンC"の力を発見!
主な研究者:
獣医学部 教授 紙透 伸治
この研究では、さまざまなウイルスの増殖をまとめて抑えられる新しい薬の候補を探しました。研究者たちは、ウイルスが体の細胞の中で増えるときに利用する「AhR」というたんぱく質に注目しました。AhRの働きを邪魔すると、C型肝炎ウイルス(HCV)の増殖が抑えられることが知られており、ほかのウイルスにも効果がある可能性があります。
そこで、さまざまな動物から取り出したカビが作る成分を調べたところ、ウズラ由来のカビから「ロケフォルチンC」という物質を発見しました。この物質にはAhRの働きを抑える作用がありました。
実験では、ロケフォルチンCを人の肝臓のがん細胞に加えると、細胞内にたまる脂肪の粒が減り、HCVの増殖も抑えられました。さらに、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)や仮性狂犬病ウイルス(PRV)の増殖も抑えることが確認されました。特に、AhRとPRVの関係が初めて示された点も重要です。
この研究は、動物由来のカビが作る成分から、複数のウイルスに効く薬を作るための新しい手がかりが見つかったことを示しています。今後の抗ウイルス薬開発につながる可能性があります。
論文タイトル:
Roquefortine C isolated from a quail feces-derived fungus exhibits aryl hydrocarbon receptor antagonistic and broad-spectrum antiviral activities
論文掲載URL:
https://academic.oup.com/bbb/article-abstract/90/8/986/8678859?redirectedFrom=fulltext
DOI:
https://doi.org/10.1093/bbb/zbag070








