2026.03.31NEW獣医学部
主な研究者:
獣医学部 准教授 福山 朋季
この研究は、自然界にある粘土の一種「ベントナイト」が、皮ふ病の原因となる細菌にどのように働くのかを調べたものです。
人では黄色ブドウ球菌、犬では犬のブドウ球菌が、とびひや膿皮症などの皮ふ病を引き起こしますが、薬が効きにくい菌が増えていることが問題になっています。実験の結果、ベントナイトは細菌を直接殺す力はないものの、細菌に強くくっついて動きを封じることが分かりました。そのため、細菌の数が減り、皮ふ細胞へのダメージや、炎症を起こす物質(IL-6やIL-8など)も大きく減りました。薬が効きにくい菌に対しても同じ効果が見られました。さらにマウスの実験では、あらかじめベントナイトを細菌に触れさせておくと、皮ふ病がほとんど起きず、炎症や細菌の増殖も抑えられました。一方で、すでに慢性的な炎症がある皮ふ病では、効果は限定的でした。
この研究から、ベントナイトは「菌を殺す」のではなく、菌を縛って悪さをさせない予防的な方法として、安全で新しい皮ふケアの選択肢になる可能性が示されました。人やペットの皮ふ病予防への応用が期待されます。
論文タイトル:
Preventive effect of bentonite against pyoderma via direct binding capability of staphylococci
論文掲載URL:
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0341148
DOI:
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0341148