麻布大学

研究・産学官連携COOPERATION

【論文】空気が肌トラブルを悪化!? VOCがアトピーに与える影響

主な研究者:
獣医学部 准教授 福山 朋季

この研究は、空気中に含まれる「揮発性有機化合物(VOC)」と呼ばれる化学物質が、アトピー性皮膚炎(かゆみや炎症を起こす皮ふの病気)にどのような影響を与えるかを調べたものです。

まず、動物病院の空気を調べたところ、ある施設ではVOCの量が高く、健康に影響する可能性があるレベルであることが分かりました。次にマウスを使った実験では、アトピーのような症状を人工的に起こしたうえでVOCにさらすと、皮ふの炎症がさらに悪化し、症状も強くなることが確認されました。 一方で、空気中のVOCを取り除くフィルターを使うと、実際の施設でもVOCの量が減り、マウスの実験でもアトピーの発症や悪化が抑えられることが分かりました。

ただし、すでに起きている体の免疫反応を完全に改善する効果は限られていました。 この研究から、VOCはアトピーの原因や悪化に関係している可能性があり、空気環境を改善することが予防につながると考えられます。室内の空気をきれいに保つことの大切さを示した研究です。

論文タイトル:
Removal of volatile organic compounds by chemical filters significantly inhibited the development of atopic dermatitis symptoms in mice: potential implications for air-conditioning systems in healthcare environments

論文掲載URL:
https://academic.oup.com/toxsci/article/209/3/kfag009/8475412

DOI:
https://doi.org/10.1093/toxsci/kfag009