【論文】ステロイドを減らせる?未来のアトピー治療法を発見
NEW獣医学部
2026.08.03
主な研究者:
獣医学部 准教授 福山 朋季
この研究は、アトピー性皮膚炎(AD)の新しい治療方法として、「窒素を使った低温プラズマ(N₂-CAP)」の効果を調べたものです。アトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能が弱まり、炎症が続いたり、細菌などに感染しやすくなったりします。ステロイド薬は効果がありますが、長期間使うと副作用が心配されるため、薬を減らせる方法が求められています。
研究では、マウスのやけどの傷やアトピー性皮膚炎のモデルにN₂-CAPを毎日当て、皮膚の状態を調べました。また、人の皮膚細胞を使って、炎症や細胞の成長への影響も確認しました。
その結果、N₂-CAPを使うと傷の治りが早まり、皮膚を作る細胞の働きが高まりました。また、アトピー性皮膚炎のマウスでは、皮膚の赤みや腫れ、皮膚から水分が逃げる状態が改善し、炎症を起こす物質も減少しました。その効果はステロイド薬と同程度でした。
さらに、N₂-CAPと少ない量のステロイドを組み合わせると、より強い改善効果が見られました。
この研究は、低温プラズマが皮膚の炎症を抑え、ステロイドの使用量を減らす補助的な治療法になる可能性を示しています。将来、アトピー性皮膚炎など慢性的な皮膚病の新しい治療選択肢になることが期待されます。
論文タイトル:
Synergistic effects of glucocorticoid and N2-gas cold atmospheric plasma in a mouse model of atopic dermatitis
DOI:
https://doi.org/10.1016/j.intimp.2026.116812








