麻布大学

研究・産学官連携COOPERATION

【論文】犬の椎間板ヘルニアの手術で切除した骨や椎間板は長期的に影響が出ないの?

主な研究者:
獣医学部 准教授 西田 英高

犬の「椎間板ヘルニア」は、背骨の間にあるクッションの役割をしている椎間板が飛び出し、脊髄を圧迫することで、足の麻痺などを引き起こす病気です。代表的な手術の一つに、背骨の一部を削って飛び出した椎間板を取り除き、脊髄への圧迫を解除する「片側椎弓切除術」があります。しかし、手術から長い時間がたった後、手術した背骨にどのように影響を及ぼすのかは、まだ十分に分かっていません。

そこで研究者らは、手術後に再び椎間板ヘルニアを起こした犬19頭を調べ、手術した場所の変化を過去の画像と比較しました。

その結果、椎間板ヘルニアが再発した場所ははじめにヘルニアが起きた場所と異なっていました。また、最初に椎間板ヘルニアが起きた場所の椎間板のすき間が狭くなっていることが分かりました。19頭のうち2頭では、手術で削ったところの骨が一部増殖していました。しかし、増殖した骨によって脊髄が圧迫されていることはありませんでした。

つまり、手術した際に切除した背骨や椎間板は時間とともに変化が起こるものの、それらが神経症状を引き起こした可能性は低いと考えられます。

論文タイトル:
Structural changes occurring at the surgical site long after hemilaminectomy in small-breed dogs with type I thoracolumbar intervertebral disk herniation

論文掲載URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvms/88/8/88_25-0571/_article

DOI:
https://doi.org/10.1292/jvms.25-0571