麻布大学

研究・産学官連携COOPERATION

【論文】なぜ心は通じ合う?ホルモンと脳が作る"相手を読む力"

主な研究者:
獣医学部 教授 永澤 美保

この研究は、動物同士が仲良く関わるために、脳とホルモンがどのような働きをしているのかをまとめたものです。動物は相手の行動を予測しながら、自分の行動を変えることで、恋愛や子育てなどの社会的な関係を作っています。

研究者たちは、脳の中には「自分はどう動くか」「相手は次に何をするか」という予想を作る仕組みがあると考えました。動物は、相手の姿や声などの外からの情報と、自分の体の状態を脳で組み合わせ、次の行動を決めています。

特に、性ホルモンは繁殖に関わる行動を調整し、オスやメスに特徴的な行動パターンを安定させる役割があります。また、母親と子どもの関係では、「オキシトシン」というホルモンが重要です。このホルモンは、母親が子どもの声やにおいなどの合図に反応しやすくしたり、子どもへの愛着を強めたりします。

この研究は、社会的なつながりは単なる本能ではなく、脳が相手を予測し、ホルモンがその反応を調整することで生まれることを示しています。動物の恋愛や親子関係を理解するだけでなく、人間のコミュニケーションや心の働きを考える手がかりにもなる研究です。

論文タイトル:
Endocrine modulation of self- and other-models: A cross-species framework for dyadic social interaction

論文掲載URL:
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0149763426002058?via%3Dihub

DOI:
https://doi.org/10.1016/j.neubiorev.2026.106748