麻布大学

学部・大学院ACADEMIC / GRADUATE

准教授 西田 英高

獣医学部 獣医学科

准教授 西田 英高
研究室
小動物臨床研究室
所属と主な研究内容
所属:小動物臨床研究室

研究内容:幹細胞由来エクソソームを用いた治療法の開発、椎間ケージを用いた脊椎疾患に対する治療法の開発、伴侶動物の神経疾患の診断・治療法の開発
担当科目
基礎・小動物獣医総合臨床、小動物獣医総合臨床、小動物臨床実習、獣医外科学実習など

プロフィール

滋賀県出身。2005年に大阪府立大学(現 大阪公立大学)を卒業後、奈良の中山獣医科病院にて8年間勤務。その後、テキサスA&Mヘルスサイエンスセンターにて博士研究員を経て、岐阜大学、大阪公立大学の教員を経験し、2023年4月より本学小動物臨床研究室に着任いたしました。

研究テーマ

① 幹細胞由来エクソソームを用いた治療法の開発

ヒトやイヌ・ネコの生体内にはたくさんの幹細胞が存在しています。これらの細胞は、ケガや病気によって損傷された組織の修復の際に、働いていると考えられています。イヌ・ネコにおいても、既存の治療法では治すことができない病気がたくさん存在します。我々は、これらの幹細胞を生体外で増やして、治療に用いることができないか研究を行ってきました。近年、幹細胞はエクソソームなどの因子を分泌することによって組織修復に寄与していることが明らかとなってきました。現在、培養上清からエクソソームを回収し、治療に用いることができないか研究しています。これらの研究を伴侶動物で実現するために、国内外の研究者と共同で研究を行っています。

② 椎間ケージを用いた脊椎疾患に対する治療法の開発

 イヌでは椎間板が早期に変性する軟骨異栄養性犬種が存在し、また犬種に関わらず犬の椎間板は加齢に伴って椎間板の変性が生じるため、椎間板ヘルニアなどを発症しやすい特徴があります。また、犬の寿命がさらに延長されることによって、ヒトと同様に様々な椎間板関連疾患に対する外科治療が必要となることがあります。我々は、椎間板疾患の病態について基礎研究を行うとともに、椎間ケージを用いた新たな治療法の開発を行っています。

③ 伴侶動物の神経疾患の診断・治療法の開発

 伴侶動物では、様々な神経疾患に罹患します。前述した椎間板ヘルニア以外にも、脳炎、脳腫瘍、脊椎脊髄腫瘍などの疾患に対する診断および治療法についても研究を行っています。

経歴

平成17年3月 大阪府立大学農学部獣医学科 卒業

平成17年4月 中山獣医科病院(奈良県) 勤務

平成23年3月 大阪府立大学大学院生命環境科学研究科博士課程獣医学専攻 修了

平成23年4月 田附興風会医学研究所北野病院 客員研究員

平成25年4月 テキサスA&M大学ヘルスサイエンスセンター 博士研究員

平成27年12月 岐阜大学応用生物科学部共同獣医学科 助教

平成30年4月 大阪府立大学大学院生命環境科学研究科 准教授

令和5年4月 麻布大学獣医学部 准教授

所属学会

日本獣医麻酔外科学会、日本神経病学会、日本獣医学会、日本再生医療学会、日本細胞外小胞学会、日本バイオマテリアル学会