麻布大学

研究・産学官連携COOPERATION

野生由来ニホンウズラ系統の形態学的および内分泌学的特徴の解析

主な研究者:
獣医学部 准教授戸張 靖子

この研究では、日本の北海道・十勝で捕獲された野生のオスウズラと家禽ウズラを交配して作られた、野生由来の遺伝情報を50%持つ系統(W50)と75%持つ系統(W75)のオスについて、体の特徴やホルモン量がどのように違うかを比較しました。研究では、足の長さ、くちばしの大きさ、体重、生殖に関わる"総排泄腺"の大きさなど6つの形の特徴と、血液中のテストステロン(オスの性ホルモン)とサイロキシン(代謝に関わるホルモン)を測定しました。

その結果、W75は家禽系統やW50に比べて体が軽く、総排泄腺が小さいことがわかりました。また、W75は、W50より足が短く、テストステロンとサイロキシンの濃度が低い値を示しました。さらに、家禽ウズラでは足が長いほど体重が重いという関係が見られたのに対し、W75ではくちばしの高さと幅が強く関連し、足の長さは総排泄腺の大きさと関連するという、異なるパターンが確認されました。W50では特徴間に関係はみられませんでした。

これらの結果から、野生由来の遺伝子が雄ウズラの体つきやホルモンの特徴に強く影響することが示されました。W50やW75のような野生由来の系統は、家畜化が鳥の形態や生理に与える影響を理解するための重要なモデルになると考えられます。

論文タイトル:
Morphological and hormonal characterization of wild-derived Japanese quail (Coturnix japonica) strains

論文掲載URL:
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0032579125012775?via%3Dihub

DOI:
https://doi.org/10.1016/j.psj.2025.106036