2026.02.12NEW獣医学部
主な研究者:
獣医学部 准教授 福山 朋季
この研究は、昔から歯の健康に良いとされてきた天然の樹脂「マスティック」を、そのままの形で使うと、犬や猫の歯周病や口臭にどんな効果があるのかを調べたものです。
これまでの研究は、マスティックの成分を取り出した「抽出物」が中心でしたが、今回は樹脂そのものに注目しました。まず実験室での試験では、歯周病の原因となる細菌がマスティックの量が多いほど減り、口臭のもとになるガスも、わずか5分で大きく抑えられることが分かりました。また、体の炎症を引き起こす物質(IL-1βやTNF-αなど)も減り、炎症の広がりを防ぐ働きが確認されました。次に、歯周病のある犬と猫にマスティック入りのジェルを毎日1か月使ったところ、口臭、歯ぐきの腫れ、歯垢、原因菌の活動がはっきりと減りました。特に猫では歯垢への効果が強く見られました。細胞への悪影響もなく、安全性も確認されています。
この研究から、マスティック樹脂は自然由来で、速く効き、安全な歯周病ケアとして、犬や猫の口の健康を守る新しい選択肢になる可能性が示されました。
論文タイトル:
Whole mastic resin ameliorates halitosis and gingivitis in dogs and cats infected with Porphyromonas gulae
論文掲載URL:
https://www.nature.com/articles/s41598-025-27244-x
DOI:
https://doi.org/10.1038/s41598-025-27244-x