2026.02.19NEW獣医学部
主な研究者:
獣医学部 助教 楜澤 共生
この研究は、牛のミルクの質を左右する「体細胞数(SCC)」の牛群全体の値と、牛が乳を出していない期間(乾乳期)に起こる乳房の細菌感染との関係を調べたものです。
乳房炎という病気の新規感染リスクは、乾乳期に高いことが知られています。研究者たちは、北海道の3,000以上の牧場から集めた3年分のデータを使い、
1、初めて出産した牛が感染している割合
2、乾乳期に治った割合
3、乾乳期に新しく感染した割合
という3つの疫学指標を、分娩前後のSCCから算出しました。その結果、牛群全体の体細胞数が高いほど、新しく感染する牛が多く、逆に治る割合は低いことが分かりました。この関係は、牛舎の環境などの条件を考慮しても変わりませんでした。
この研究で示された目安(ベンチマーク)を使えば、牧場の体細胞数に応じて、乾乳期の管理を改善する目標を立てることができます。つまり、乾乳期のケアを工夫することで、乳房炎を減らし、ミルクの質を守れることを示した研究です。
論文タイトル:
Predicting intramammary infections in non-lactating dairy cows using dairy herd improvement somatic cell count data for developing infection control benchmarks
論文掲載URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvms/88/1/88_24-0277/_article
DOI:
https://doi.org/10.1292/jvms.24-0277